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IV-iv 米国 デジタルミレニアム著作権法〜セーフハーバー条項


-日米のその他の対応

 米国のデジタルミレニアム著作権法では、さらに「オンライン著作権侵害責任制限法」を制定している。

 この法律は、合衆国法典第17編第5章を修正し、第511条の後に新条を付加されたものである。これは「通過的デジタルネットワーク通信」「システムキャッシング」「使用者の指示によってシステムまたはネットワークに常駐する情報」「情報探知ツール」「非営利教育機関」のような場合に、ある一定の条件を満たせば、著作権法違反にはならないということを定義したものである。
 例えば、「使用者の指示によってシステムまたはネットワークに常駐する情報」の場合、サービスプロバイダによって管理または運営されているシステム、またはネットワーク上に、そのシステムを使用しているものの指示によって素材を蓄積したことにより著作権の侵害が生じた場合、以下の条件を満たす場合は、著作権の侵害による金銭的救済または衡平法上の救済につき、サービスプロバイダは責任を負わないとされた。
 条件とは、「使用者の指示によってシステムまたはネットワークに常駐する情報」の場合、

第512条 オンライン素材に関する責任の制限
(c) 使用者の指示によってシステムまたはネットワークに常駐する情報
(1)(A)() サービスプロバイダがシステムまたはネットワーク上の素材または素材を使用した行為が著作権侵害にあたることを現実に知らないこと。
   () かかる現実の知識がない場合、侵害行為が明白となる事実または状況をしらないこと、または
   () かかる知識または認識を得た際、速やかに素材を除去しまたはアクセスを解除するための行為を行うこと。
(B)    サービスプロバイダが侵害行為をコントロールする権利および能力を有する場合、かかる侵害行為に直接起因する経済的利益を受けないこと。
(C)    第(3)項に掲げる侵害主張の通知を受けた場合に、侵害にあたるとされるまたは侵害行為の対象とされる素材を除去しまたはアクセスを解除すべく速やかに対応すること。


 とされる。
 本条の以下の(2)項と(3)項では、著作権侵害主張の通知を受領するための代理人を指定する必要があり(2項)、通知の要素として、署名や、著作物の特定、連絡先などが必要であるということを規定(3項)している。また、この上記512条の、(C)はノーティスアンドテイクダウンと言われ、侵害の通知に必要な事項、通知を受けてからの対応、それに対する反証機会の提供など、一定のフローが定められている*。
読書飯田耕一郎『プロバイダ責任制限法解説』(三省堂、2002)P102-105に詳しい。

 なお、サービスプロバイダが責任を負わずにすむ資格を得る重要な条件として、アカウント保有者が反復して侵害を行う者である場合に、しかるべき条件の下で契約を解除することを定める運営方針を採用し、合理的に実行することや、著作権のある著作物を特定し、または保護するために著作権者が使用するための標準的な技術手段を導入することも求めている。一方で、この標準的な技術手段については、サービスプロバイダに対して重大な費用を課し、またはそのシステムもしくはネットワークに重大な付加を及ぼすものではないことも合わせて規定されている。

 そして、削除した著作物について、サービスプロバイダは、素材または行為が侵害にあたると最終的に判断されるか否かにかかわらず、侵害にあたると主張される素材もしくは行為へのアクセスを善意誠実に解除しもしくはこれを除去したことに基づく請求、または侵害行為が明白となる事実もしくは状況に基づく請求に関して、何人に対しても責任を負わないとしており、これらをセーフハーバー条項と呼ぶ。

 次回、これに似た規定である日本のプロバイダ責任制限法について論じる。

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