<< III-i 技術革新と著作権 グーテンベルクからインターネット  | main | IV-i デジタル化技術、ネットワーク技術に対するWIPOの対応 >>

スポンサーサイト

  • 2013.03.01 Friday
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています


III-ii インターネット社会とと著作物のコモンズ化

 この第三の波で起きた技術は、それまでの著作権制度のバランスに大きな影響を与えた。
 林(2004)は、その影響を「排他性(excludability」と「競合性(rivalry)」という言葉で説明している。「経済学では市場における取引の対象を『財貨』と名づけるが、それには、排他性のあるもの(他人の利用を排除することが物理的にもコスト的にも可能なもの)とそうでないものがあり、また私が使っていれば他の人が使えないもの(競合性があるもの)とそうでないものに分けることもできる」 として、図表4を示した。
 その上で、「最も一般的なものは排他性も競合性もあるもので、私有財(private goods)と呼ばれる。この対極にあるのが排他性も競合性もない「純公共財」(pure public domain)であり、国防・警察・消防などが代表例とされる」とし、残りの2つを広義のコモンズ*であるとした。

 *コモンズは通常「共有地」と訳される。誰も権利者がおらず、出入りが自由な土地などを指す。


 つまり、技術の第三の波は、私有財であったはずの著作物から、誰でも簡単に複製できるデジタル化で排他性を奪い、さらに同時に多数の人からのアクセスを受けるインターネット技術により、競合性を奪ってしまったということである。

<img src=http://img-cdn.jg.jugem.jp/95b/515606/2010.0118.jpg alt=qwe width=315 height=178 class=pict />
 
図表 4 
読書 林紘一郎『著作権の法と経済学』(勁草書房,2004),P20より引用

 これらの技術により実現されてしまう著作物のコモンズ化は、著作権法30条の私的利用のための複製の範囲を大きく越えている。そしてグローバルに広がっているこうした問題に対する危機感から、国際的な取り組みが行われるようになったのである。

スポンサーサイト

  • 2013.03.01 Friday
  • -
  • 15:56
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
サイト内検索(知りたい単語を入れてください <例>フェアユースetc.)
目次
calendar
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>
profile
selected entries
archives
recent comment
おススメの一冊
著作権法
著作権法 (JUGEMレビュー »)
中山 信弘
著作権全般の網羅性もあり、最近の著作権と技術との葛藤にも、きちんと向き合っている良書です。
重要外部リンク
sponsored links
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM